あれから何時間もたったのかわからないほど集中してやっていた。
「できた・・・。今、何時だろう。」
午後3時。文化祭の終了を知らせる放送が流れた。
これから後夜祭が始まる。
私は急いで絵を持って走った。
目指す場所はもちろん君との出会いの場所。
好きな人に好きな人がいて私の恋が叶わないと知った日。
目の前に君が走っている姿が見えた。
君は私がいたことに気づいてくれた。
丘の上で寝転んで空を見上げた
あの空は雲ひとつない晴天の空だった
あれをみて、まさしく君だと思った。
君を描きたいと思った。
今でもあの絵は私の最高傑作。
きっとあの時出会った時から始まっていたんだと思う。
私は君に恋をする。