身を乗り出して前の席を見てみると、


真司・・・


寝てたみたい。



「寝てるんだ、あいつ・・・」



茜が静かにそう言う。


やっぱり、顔立ちがいいなぁなんて密かに思う。


よく見るとかっこいいんだもん。



いい顔して寝るよね、ずるいよ・・・。



「結菜ちゃん?」



ぼーっと真司の顔を眺めていたら、心配したのか顔をのぞき込む涼真。



「どうしたの?」



「・・・ううん。なんでもない!」



「そっか・・・」



なんか寂しそうな顔してたような気がしたんだけど・・・


なんでだろう??



「鈍感だねぇ〜」



そんな声が微かに聞こえてきた。


なんか前にも言われたような・・・言われてないようなー・・・