あっという間に放課後になった。
先生に用事があった俺は教室に鞄を置いて職員室へ向かった。
しばらく、先生と話したあと、教室へ戻ろうとした時、ばったり結菜ちゃんと涼真に会った。
・・・最悪だ
なんて思いながらも普段通り振る舞う。
「おぉ、真司!」
今日は下村と帰るんじゃなかったのかよ。
なんで俺と帰るのはダメで、涼真とならいんだよ・・・
「おい、俺は諦めねーからな!こいつのこと」
「あぁ・・・俺もだ」
「好きな気持ちは絶対負けねー。じゃあな」
そう言って、涼真の肩をぽんと叩いて教室に戻った。
・・・本当は苦しかったんだ。
あの2人が一緒に帰ろうとしている姿を。
ダメだな、ベタ惚れじゃねーか、結菜ちゃんに。



