文化祭の準備が日が暮れた頃に終わって、みんながゾロゾロと帰り出した。
「結菜ちゃん、帰ろ?」
「うん」
いつも通り、日向が私の教室まで来てくれた。
「今日、行きたいところあってて」
「うん。どこ?」
「近くのカフェ」
そういえば、まだどっかに行くとかしていなかったなぁ・・・
まぁ、ニセだから全然いいんだけどね。
「珍しいな。来てくれるの」
「そう?」
・・・話した方がいいよね?
真司とのこと。
だから、ここじゃまずいし・・・カフェの方が話やすいかな?って思っただけなんだけど。
「じゃ、行こっか?」
「うん」
日向の後ろを追いかけるような形で歩き始めた。
「最近・・・っていうか今日特に元気ないね?初めて話した時はあんなにも明るかったのに」
「うん・・・色々あって・・・」



