「結菜??」
教室の手伝いをしようと戻ってきたら、茜が私の方に駆け寄ってきた。
心配そうな顔で・・・
きっと、今の私の目は泣いたせいで、赤く腫れてると思うから・・・。
「真司に好きって言われて、抱きしめられちゃったんだけど・・・突き放したの」
「・・・えっ?なんで?」
「わかんない。・・・でも、真司には愛果がいる。だから、複雑だったんだと思う。」
「そっか・・・」
茜はそれだけを言ってそっと私の頭を優しく撫でる。
あの時、どうすれば正解だったんだろう?
「花咲さん!服の採寸しまーす!」
衣装の係の子が声をかけられ、目を赤くしながらもその子の方へ向かった。
・・・ほんとにメイド服着るの!?
今更だけど、すごく恥ずかしいよ。
だって他の人にも見られるんでしょ??



