「知ってたの?」



「ああ・・・転けたって言われた時から薄らと」



「ごめんね・・・本当のこと言えなくて」



「いいんだよ。俺に迷惑かけたくなかったんだろ?」


真司は気づいてくれてたんだね。


大きな大きな温かい真司の手で私の頭を何度も撫でてくれた。


久しぶりに味わうこの温かさに気持ちが少し落ち着いた。


「悪かったな・・・俺のせいで」


「ううん・・・真司のせいじゃないよ。私もこの前の朝、突き放しちゃったし・・・その日以来全然喋んなくて・・・実は寂しかったんだから・・・」


「・・・えっ?」


・・・っあれ?


私、何か変なこと言ったのかな?


びっくりしたような表情を見せる。


「いつも、うるさいほど、私に話しかけてくれてたから、急になくなったら、寂しく感じて・・・」



少し顔が赤くなったのは気のせいなのかな??