愛されすぎて・・・





俺に対して怒っている涼真を置いて、教室から出て屋上に向かって走った。


階段を駆け上がり、屋上に出たら、朝に会った女がもういた。


「あ!来た!」


いや、お前が来いって言ったんだろ?


ってか、相変わらず化粧が濃いな。
・・・いつ見ても。


「で?話って何・・・?」


「私、佐伯くんが好きです!付き合ってください!」


「無理。俺は結菜が好きだから」


そう伝えた瞬間、顔色がガバッと変わって、豹変した。


「なんでアイツなのよ!!」


「はあ??」


あいつって・・・結菜のことだよな?



「お前、結菜に怪我させたやつ?」


俺はこいつを疑った。


なんの証拠もないけど・・・でも、涼真の言葉を思い出した。