でも、振られることを覚悟で気持ちを伝える勇気はない。
私はずるい人なんだよね・・・。
「真司はすげぇよな?結菜ちゃんが好きで好きでたまらなくて・・・いつもちゃんと気持ちを伝えられるんだから」
ほんとにすごいと思う。
どれだけ嫌がれて、どれだけ振られても諦めずにつきまとうんだもんね。
「そんなやつに勝てるわけねーよな?」
「??」
途端に意味がわからなくなった。
涼真と真司は、なにか勝負しているのかな?
「でも、涼真なら大丈夫だよ!」
「ありがとう」
少しどこか難しそうな表情を混ぜた笑顔で私に言った。
でも、複雑な気分・・・
誰にも渡したくないって思うのに、「大丈夫」なんて・・・
「大丈夫じゃない」とは言えないから。
「結菜ちゃんに話したら、なんか元気もらえたしスッキリした!ありがとう!」



