今日は素敵な出会いをした。

まさか、私たちに協力してくれる子が現れるなんて。

これからの捜査が少し楽しみになった

なんだか明日が待ち遠しい

「ねえ、レオン。協力してくれる人たちがいてよかったね」

そう言ってレオンに話しかける。

しかし彼は何も言わずに私の言葉を無視して歩き続けている。

チッ、つまんないの。

さ、寒い!

夜は冷えるようだ。

それにしても夜の街は不気味だ。

本当にお化けが出てきそう。

私が辺りをキョロキョロ見回していると、レオンから少し離れてしまった。

やばい!

と慌ててレオンの元へ駆けよろうとした時だった。

「アリス.......」

と私の名前を呼ぶ声がした。

「えっ」

昨日の夜とは違う声。

誰なの?

「アリス......」

今度は男の人の声だ。

「アリス......」

声がどんどん遠くなっていく。

「待って!」

勝手に人の名前呼んでおいて、なんなのよ!

あなたは誰なの!

私はその声を追いかけ、夜の街を走った。

待って!

「はあ、はあ、はあ......」

あれ?

声が聞こえない......

「ど、とこに.......あ、なたは......誰、なの?」

走ったせいで息が苦しい。

私がたずねても声は返ってこなかった。

また声の正体がわからなかった。

一体誰が......

そ、それより......ここは、どこお!?

周りを見渡して見ると、そこは見たことのない場所だった。

まさか迷子!?

どうしよう......

あいつがいないだけでこんなに心細くなるとは。

にしてもここは明るい......

「あっ」

気がつくと私の目の前には怪しく光る街灯があった。

だんだん霧が深くなってきた。

ますます街が不気味に......って、この状況は切り裂きジャックが出るという日と全く同じだ!

本当に出てきたら......

ん?

今、後ろから一瞬足音がしたような気がした。

まさか声の正体?

と突然後ろから冷たく強い風が吹いて来た。

ヒタヒタと不気味な足音が夜の街に響いた。

これはお化けなんかじゃない。

声の正体てもない。

「切り裂きジャック......」

振り返れば正体がわかるのでは

と振り返ろうとしたがなぜか体が動かない。

なんで......

足音がどんどん近くなってくる。

怖い

助けて......

誰か助けて......

「アリスさん?」

と後ろから聞き覚えのある声がした。