それからもぽつりぽつりと話す機会はあって、

話す時があれば必ず戸波さんをほめ、
立てて尊敬するような発言を心がけていました。

単純に、社内では一番かわいい後輩だと思って欲しかった。

社内誌のアーカイブをみて、戸波さんがまだ一年ほど前に結婚したばかりやということを改めて知り、

わたしのことなんて眼中にあるはずないと分かっていたから。


そうこうするうちに、

話せば必ず戸波さんをほめ、立てるわたしと
絶対にそうしない同期へとの態度の違いが明白になっていきました

冗談めかして、○○(同期)はそういうこと言ってくれへんよなあ~
と言ってくる日もあれば

たまたま仕事で社内で出くわしたとき(例えば資料探しとか、サンプル収集で倉庫にいたり)

二人やと、双海はほんま俺のこと立ててくれてええ子やなあ、なんて言ってくれて。


その度に、憧れですから。
いい旦那さんやと思うから。


そうやって返していました。

やから余計に今みたいな感じになるなんて、
全く想像もしていなかった。


けれど、社内では目が合えば微笑んでくれ、

わたしが遠巻きに戸波さんをみつけて
にこっとしながら会釈をしたら

おはよう、と言いながら笑いかけてくれたり。

その後、俺後輩に自分から絶対おはようとか言わへんねん、と言われた時はもう
胸がぎゅって掴まれるような気がして。


目に見えて変わっていく態度に

期待しちゃあかん、所詮人のものやから、
と思っていても止められなくて。


目が合えば嬉しくてにっこりしてしまう自分。

ただ好きとかやなくて、仕事面でも純粋に尊敬しているからこそ

もっと戸波さんを知りたい、
認められたい、褒められたい

そんな気持ちが日々募っていきました