きっと、君だけ。




「藤咲さん。お願いだから、俺のこともっと知って、俺を好きになって」



金髪にゆるいくせっ毛が、開いてる窓から吹いてくる風にのって、ゆらゆらと揺れてる。


そんな君の頬が少しだけ紅潮してて、本音でぶつかってばかりの君の〝羞恥〟を見れた気がした。



それが少し、嬉しかったの。




「……す、好きになるかどうかは別として……」



「別にしないでよ」



「と、とりあえず、知っていく努力はするから、私の心臓に悪いことはしないで……!」



「心臓に悪いことってなに?」



「ぬ、脱ぐとか……」



「とか?」



「私に触るのとか」



「えー、それは難しいなぁ。好きだから触りたい」



「……っ!!」



ああ、やっぱり君はずるい。


なんて自分勝手で、わがままなんだろう。