「入学式のとき、俺、近所の猫に嚼まれて
指にすりきずつくったんだよ。」




そんなことあったんだ。



ちょっと可愛い。




「誰も気づかないような小さな傷だったんだけど
一人で気づいてくれた子がいたんだ。
それが、井上さんだったんだよ。」



えっ?私!?



そんなこと、あったっけ?



「それから、気になって目で追いかけるようになってた。
まぁ。とうの本人は覚えてなかったみたいだけど。」


「それは、申し訳ない…」


「でもまぁ、今こうして、付き合ってるんだし結果オーライだと思う。
俺のこと好きなってくれてありがと。」




!!!!!!!


そんな恥ずかしいことをサラッと…



こういうところ、憧れる。




「私もありがと。」



そして、相原くんは、また言った




「好きだよ。」