彼の嘘 彼の本音

「夢。」

「…ん。」

「あいつ、しっかりと夢にだけ愛情示してるでしょ?」


彼に手を伸ばした女の子を容赦なく振り払う。


「あんたがしっかり受け入れないでどうすんの?」


付き合い出してから、一度だって見た事のない、あたしには向けた事のない目で女の子達を睨み付けるように見る。


「分かりやすいくらい、夢にだけだよ?」


睨み付けられても、その顔でさえ女の子達はキャーキャーと騒ぎ立てる。


「…いやだ。」

「ん?」

「藤真君が、他の女の子を見るのがいやだ。」

「あははっ。だったらしっかり自信持ってたらいい。」

「…だね。」

「あいつはあんな目して、夢を見ない。」

「うん。」

「あいつに言ってやったら?喜ぶよ、きっと。それはもううざいくらいに。」

「そう?」

「わかるでしょ?」


藤真君から目を離して玲奈ちゃんを見れば、またすぐに顎をくいっと藤真君に向ける。