「ははっ。確かにね。

そうだ、そろそろ夏休み終わりだね。
宿題終わった? 森下君しっかりしてるからきっちり終わらせてそうだね」

僕は毎日遊びまくって、ギリギリで慌てるタイプだったんだ、と笑う男性の言葉に、俺は「あ」と声を上げた。

「やばい、やってない……」

「え? 意外!」

「新生活に精一杯で、すっかり頭から抜け落ちてました!
早速やらないと!」

慌ててお茶を飲み干し、食堂を出る。

あの人が言ってくれなかったら、宿題一つもせずに新学期を迎えるとこだった。