……こいつ……。
自分の復讐のために、凛をそんな目に合わせようとしていたのか……!

俺はなんてやつに協力してるんだ……!!

「そんなこと考えてたんですか。
可哀想なお嬢様をもっとどん底に突き落とそうと」

ぎろっと睨むと、元木さんは慌てて弁明を始めた。
額に汗を垂らしながら、手をブンブンと左右に振って否定している。

「い、いやぁ知らなかったからね。

あの傲慢男は変わったし、凛ちゃんも奥さんも変わったものかと。
だったら使わない手はないかなって思った、だけ……。

あの男のせいで可哀想な目にあってるんなら、俺と仲間だよね、被害者、だよね、うん。

そ、それなら傷つけることも、ない、よ、うん」


暫くにらみ続けていると、もっと焦りだして色々言い出した。

はぁ、面倒なヤツ。