「してやられたか…まぁ平民どもの安全が守られたからメクロイア(こっち)に苦情は来ないだろう」

「ねぇねぇこれどうする?上司たちに報告する?」

「えーー!別にしなくていいんじゃないのー?」

「隊長もいるしね!」

と嬉しそうに言ったのは、先程の質問した奴だ

「これ水魔法で殺ってあるからバレやしない!隊長、水魔法得意でしょ!」

「まぁね!水は、火を消したり岩を砕くなど色々と便利だし」

「という訳でもんだいなーし」

「んじゃあ時間潰さないと!」

「基地まで競走だ!」

「私はやめとくよ」

「リョーカイっす隊長!」

「よーいスタート!!」

「行ってらっしゃい」

と隊長は手を振りながら見送った後、貯水タンクの方を見た


「考えすぎかな……」

と一言呟くと屋上を去っていった


すると屋上の貯水タンクのまわりの空気がゆらりとぼやけ、そこから彼女が出てきた


「疲れたぁ〜!」

それに結構危なかったな隊長と呼ばれてた奴感がいいな
でもまぁ私には及ばないだろうが…
見た事のある顔だった…
多分なんかしらのパーティーで見たんだろう
雰囲気や身なりからして結構いい家に生まれたんだろう


「さーてと教室戻るか!トイレに行くという名目で教室でたからね 怪しまれちゃ〜あか〜ん!」


コツコツコツコツコツコツコツコツ

屋上に続く階段に彼女の足音が響いていた


「ハァー」

彼女は突然ため息をすると


「なーにやってるんですか隊長さん!」

と叫んだ

彼女の前に先程屋上で”隊長”と呼ばれていた人が現れた


「こんな所で何やってるんですか?」

と彼女は問う


「やはり誰かいたんですね 私は誰かが降りてくるのを待っていました つまり貴方ですよ」

ふぅーん
やっぱり感いいんだ だが詰めが甘い

「屋上にいて身を隠したのは謝ります 率直に言いますけどけれど私は福山 光ではありませんよ」

「それを信じろと?」

「別に信じても信じなくても構いませんが……信じなくて損をするのはあなたですよ」