ただ、好きでした


槐太side


部活の水補給を済ませて


体育館に戻る。


いつも通り、雨宮が体育館を

そっと覗いている。


「かっこいいなぁ〜」


叶わない恋をしてる女を見ると

かわいそうにしか思わない。


だって結局は叶わないって分かってるし

未来は見えてるから。


彼女がいることも知ってて


なんで好きになれるんだ??


男には女の気持ちなんてわからない。

逆もそう。女も男の気持ちはわからない。


ため息をつきながら去って行く雨宮の背中を


ただただ見つめていた。


「槐太ー!練習始めるぞ!」

「おう!」