「いらっしゃいませ、ようこそ」
 そこは男が一列に並んでいた。
大げさな、私はお姫様でもないのよ。
 テーブルへと案内される、ギンギンに鳴る音楽とまぶしい光にクラクラしながら。
 「ホストは初めて?」
 「はい」
「誰がイイとかある?」
誰がいいとかもない、とりあえずこの雰囲気を味わいたいがためにここへと来たのだ。
「えーっとね…」
私は顔写真が沢山載ってる本をめくりめくって
まじまじと見る。
「この人にするわ」
適当に写真に指さした。
「今から呼んで来るから待ってて」
男はそそくさと店の奥の方へと行った。
暇なのでランドセルから週刊誌を取り、読んだ。