中野が亡くなって、何日間が経った後、親御さんが昼頃、来た。
感謝の言葉とお手紙を持って。
それを見て、中野が書いていた遺書だとすぐに分かった。
クラスのみんなにも書いたらしく、俺は、自分宛とクラス宛の手紙を受け取った。

そういえば、何書いたんだろう。
楽しみにしててって言ってたけど。
家に帰ってゆっくり読もう、そう思ってカバンにしまった。
ちょうど次の授業は自分のクラスだったから、手紙を持って言った。

クラス宛の手紙の中身は、お見舞いに来てくれた時の面白かった話とか、楽しかった行事のこととかが、書いてあった。
みんな、泣きながら話を聞いていた。
最後には受験頑張ってと書いてあった。
読んでて泣きそうになったけど、堪えた。