ガチャ






オペ看「亜嵐 悠さんの関係者の方はいらっしゃいますかーー!?」






手術中のランプが消され、中からたくさんの管に繋がれた、悠が出てきた。






沙羅「はい。私たちが関係者です。」






沙羅が素早く返答し、こちらで説明があるので来てくださいと医者が言う。






でも俺はその光景が奇跡のようで。






悠が生きている。







沙羅「説明を受けてくるから、蘭は先に悠の病室いってて下さい。」







沙羅は気を使ってそう言ってくれた。







その言葉に甘えて、俺は悠の病室に足を踏み入れた。







蘭「ゆ、ゆう。ご、ごめんな。許してなんて言ってももう遅いけど…。


ごめっなさい。ありがとう。


こんなっ、俺のために一生懸命になってくれって。」






声が震えた…。






大切な人に言葉を伝えるのってこんなに緊張するんだ。






悠が起きてからもちゃんと言わないと…。







でも今みたいに緊張するのは、悠の意識がないからだと思う。







起きている悠なら、多分暖かい雰囲気に俺は呑まれて緊張しないと思う。






蘭「早く起きて…。」