優喜side

姉貴は苦戦しながらも、やはり手慣れていて上手く点滴を打てたようだ。





「で。この子のことだけど、どうする?ここで話す?」





今、彼女を一人にしておくのは不安なので、ここで聞くことにした。





「じゃあ、 まずは傷の具合ね。



背中に刺された後が、2ヶ所。



抉られた様な後が、お腹と腕にそれぞれ、1つずつ。



後は、火傷の後、脇腹に右と左両方に1つずつ。



後の細かい傷を数えるときりがないわ…。
すべて処置はしたけど…。





殆どが後が残るほどの傷なの。




完治は微妙なところだけど表面的な傷だけなら
一年…。



その他の脱水。栄養失調。睡眠不足。



検査してないから確実なことは言えないんだけどこの三つは深刻よ。



今まで食べていなかったんでしょうね。そのせいで、平均の身長体重よりも、勿論軽いし、



そのせいで臓器の機能は低下が予期される。



臓器の低下に伴う、栄養失調。



栄養は、臓器から取り入れられるの。



けど、その臓器がボロボロとなっちゃあねぇ。



睡眠不足は、否、この子の場合、睡眠障害ね。



寝れないと脳の機能がまず低下し、



思考力や認知力、判断力、集中力が鈍るの。



それだけじゃないわ。これだけ体力が落ちていて、



睡眠障害となると、



病気になる確率は何倍にも羽上がる。



一応、これが、彼女の現状よ。



本当にこの子を守ってあげられる自信があるの?



ないんだったら、これはもう警察の事案だわ。」