暴走族の姫 Ⅰ

悠「え、け、携帯どこですか!?」





彼女は焦ったように自分の携帯はどこかと俺に聞いた。





「ここにあるがそれが、どうし…」





彼女の携帯を手に持ったとたん、俺の言葉を待たずに彼女は俺から携帯をもぎ取った。





「ッ!!?や、ぱっ、りあの、ひと。か、帰らなくちゃ…!はぁッはッはぁッッヒュゥッ」





折角、落ち着いた過呼吸が、携帯の着信の番号を見たとたん、再発した。




俺は言わなければ彼女は少しの時間でも休めたかもしれないのにと、後悔した。