暴走族の姫 Ⅰ

チュンチュンチュン
















「ん…。」
















「お目覚めか。俺のお姫さま。ククッ」
















その声で私はハッと覚醒した。
















「お、おひめさまって。」
















全く、恥ずかしい事をサラッと…。
















「おはよう…。私の王子様?」

















パシッ

















「ん!?」
















優喜は突然手で私の視界を奪った。

















「お前は…。ほんとに。」
















目にある手を引き剥がすと、そこには耳まで真っ赤にした優喜がいた。
















それがとても愛らしくて、ギュッと抱き締めた。
















優喜は多少驚いたようだったが、すぐに背中に手を回して包んでくれた。