「ねえ、もう一回」
「へ..」
ま、また!?
無理、無理
あんなキス、もう一回されたら心臓壊れちゃうって!
「も、もう十分でしょ!」
すると、葵くんはムスッとして
「まだ足りない」
「それでも.........んっ」
ダメって言おうとしたら、無理やり唇を奪われる
ちょ、ちょっと待ってよ
「ん....あ、葵くんっ......だ...めっ」
必死に抵抗するけど葵くんの力には到底かなわない
「んっ..........ひゃっ..」
葵くんの細い指が腰に回ってくる
その細い指が触れるたび、私の体はビクンッと反応する
「あーもう、そんな可愛い声出されると、止まんなくなるよ?」
「だめっ..」
今の私はこれを言うので精一杯
そんな必死になってる私を無視して
葵くんの細い指が今度は首のあたりをスーッとなぞる
「...んぁっ........やめっ.....」
葵くんの指がゆっくりと鎖骨の方に降りていく
その度に私の体からどんどん力が抜けていく
どうしよう、なんかフラフラしてきた
気を抜くとすぐに崩れ落ちそう
そんな私のことなんて御構い無しな葵くん
「首弱いんだ?」
意地悪な笑顔で微笑む葵くんは、一向にやめてくれる気配がない
それどころか、
「もっと、いじめてあげる」
なんて言って 、
首元に甘いキスを落とした
「.....ひゃん」
葵くんの熱い唇が触れた瞬間、
ついに限界がきた私は
ガクッと足の力が抜けて、立っていられなくなった
「お、っと」
葵くんがすかさず支えてくれたおかげで、落ちなくて済んだものの
全然体に力が入らない
「ほんっと、こんだけで崩れ落ちるとか、どんだけ男慣れしてないの?」
「う、うるさい」
気にしてることを...
だいたいね
「葵くんは女の子に慣れすぎなんだよ」
今までどんだけ女の子を弄んで来たのか
ていうか、キスとか慣れすぎじゃない?
すると葵くんはニヤリと笑って
「なに?嫉妬してんの?」
嫉妬?
「は、はあ?そんなことあるわけ...」
...ないこともないかも
これって、嫉妬って言うのかな
よくわかんないけど、なんかモヤモヤする
「ふーん、嫉妬してるんだ」
悪魔の笑顔で言う葵くん
っ!
「だ、だったら何だって言うの?」
こうなったら、開き直ってやる
「いや、可愛いなーって」
「か、からかわないでよ」
急に可愛いとかずるすぎる
「別にからかってないよ」
「からかってるじゃんか」
あきらかにからかってるでしょ
「本心だから」
「へ?」
ほっぺたが一気に熱くなる
な、なにそれ
ほんと、そういうこと言うなんて葵くんはずるすぎるよ
