葵くんは、いじわる







図書室に、甘いリップ音だけが響く





「っ......んぁ.........んっ....」




いつもより、少し強引に唇を奪われる





私はキスについていくので精一杯




「........あ..おっ.....んんっ」







強引なキスで喋らせてもくれない







「キスしにくいから、黙って」







「でも、...んっ...」




何度も、何度も唇を押し付けられる








いろんな角度から甘いキスが次々に降ってくる







息をする暇もないくらいに...







この痺れるような感覚がどんどん私をおかしくさせる





心臓が早くなって..






息ができなくて、




頭がクラクラしてくる






身体中が...熱い





「...ぁんっ.........んん」






離してって、必死に葵くんの袖を掴むけど、全然離してくれない






視界もだんだんぼんやりとしてくる





「....んんっ!」





いや、もうほんとに無理






恋愛経験ゼロの私にはこれが限界



お願いだから離してください!







という私の思いが通じたのか




葵くんはゆっくり唇を離してくれた