な、なぁぁぁああああ!!
「ちょ、あ、葵くん!な、何するの!」
動揺を隠しきれない私
葵くんはいつもどーりの表情で
「なにって、キスだけど?」
と、一言
そ、そんなこと言われなくてもわかるわ!
「キ、キスはダメってさっき言ったでしょ!」
不意打ちとかずるすぎる
「結衣は隙がありすぎるんだよ」
「ぬぅー」
たしかに油断しきってたけど...
「ていうか、ほっぺだけで我慢した俺を褒めて欲しいくらいだよ」
のんきにこんなことを呟く葵くん
ぬぅ〜、誰が褒めてなんかやるか
「もう、キスしちゃダメだからね!」
ほんと、心臓もたないし
すると葵くんは
「はいはい、分かってますよ」
と呟く
「ほんとに分かってる?」
さらに疑いをかける私
「今度こそ、ほんとに分かってるから」
うーむ
「ほんとのほんとに?」
「...しつこいよ、結衣」
と、今度こそほんとに分かったようで
葵くんはしぶしぶペンを握って勉強を始めた
