ドアの方から声がして振り向くと


え?


慶「お前ら!結衣を困らせんじゃねぇよ‼」


けい…にぃ…


晴「ねぇ、あれって」


尚「うん。間違いないよ」


陸「……世界No.2」


舜「銀龍の現総長」


桐「三国…慶…さん」



な、なぜか洸龍の皆の声がちゃんと言葉になっていた


桐「どうして、慶さんがここに─」


慶「結衣がお前らと一緒に屋上に行くのが見えてなんか胸騒ぎがしたからあとを付けて様子見てた」


慶にぃはそう言いながら私のそばに来た


慶「大丈夫か?」


「うん」



慶「で、なにを聞いていたんだ?」


慶にぃは洸龍の皆の顔を見ながら言った


舜「結衣さんが食べ物を食べれなくなった理由です」


舜がそう答えると


慶「…そうか」


慶にぃは呟くように言ったあと


慶「それは結衣が困る質問だよな」


と言った


桐「慶さん知ってるんですか?」


桐人がそう聞くと


慶「…残念ながらその理由は俺たち家族も知らない」


洸龍「「「「「え!?」」」」」


慶にぃの答えに洸龍は驚いた顔をした


だよね…


家族にすら話してないなんて普通思わないもん


慶「知らないが、俺は結衣が話してくれるまで待つつもりでいる」


慶にぃの言葉にみんなハッとした


桐「…そうだよな。無理に聞こうとする必要ねぇよな」


桐人…


舜「ええ。焦るようなことではありませんし」


舜…


晴「僕たちが間違ってたね」


晴…


尚「話してくれるまで僕たちも待つよ」


尚…


陸「……待つ」


陸…


みんな待ってくれるんだ


桐人「結衣、無理に聞こうとして悪かった。話せるようになるまで俺たちも待つ」


みんなもその言葉に頷いた


「…うん、ありがとう。いつか必ず話すから」


今はまだ無理だけど必ず乗り越えるから





それまで…待っててね