あ、この人が咲哉先生?


なんか怖そう


葵「咲哉、結衣が怖がってるからやめろ」



咲「結衣?お、学校来たか。待ってたぞ。元気になってよかったな」


咲哉先生は結衣を見つけるとさっきの怖さはなく笑顔で言葉をかけてくれた


「あ、はい。ご心配お掛けしました」


咲「いいよいいよ。そんなかしこまらなくて。タメで話してな。今までそうだったし。それから俺の事は咲哉さんでいいから」


「あ、はい…じゃなくて、うん。分かった。咲哉さん」


「おう。じゃあそろそろ時間だからお前らは教室に戻れよ」


晴「?“お前らは”って咲哉先生は一緒に来ないの?」


晴くんは言い方が不思議に思ったのか咲哉先生に聞いた


咲「あぁ。俺はちょっと用事があるから後から行く。だからお前らは先に行ってろ」


桐「分かりました。では、理事長失礼します」


そう言いみんな一礼をしたので結衣も慌てて一礼して理事長室を出て教室へ向かった


教室に戻って数分後


咲「席つけー。HR始めるぞー」


咲哉さんが入ってきた


するとみんなすぐ席についた


みんな意外と真面目なのかな?


咲「えー、まず先週まで入院していた三国が退院して今日から学校へ復帰したから休んでいる間何があったか教えてやれよ。それから転校生が来ている。入れ」


すると見覚えのある人たちが入ってきた


女子生徒「ねぇ、転校生、みんなイケメンじゃない?」


女子生徒「だよね!後で連絡先教えてもらおうかな?」


女子生徒「ずるい!だったら私も!」


女子たちは転校生のかっこよさに釘付けだった


確かにみんな顔は整ってるけどね


咲「じゃあ、順番に自己紹介」


翔「入江 翔です。結衣以外興味ない」


類「蒼天 類だよ。結衣以外の女の子は話しかけてこないでねー」


快「園田 快だ。結衣を泣かしたら許さねぇからな。覚悟しておけ」


雪「…神宮寺 雪。結衣以外の女、俺に近づくな」


自己紹介聞いた後、教室は静かになった


…これ聞いちゃったら連絡先どころか声も掛けれないもんね


咲「なんか個性的な自己紹介だな。まぁ、いいや。お前らは結衣の後ろな。じゃあHRはこれでおしまい」


するとすぐ出ていった


夢蝶のみんなは他の生徒に目もくれず私の後ろにある席に座ろうとしてたけど


翔「おい、結衣の後ろは俺の席だ。どけ!」


翔くんは類くんを立たせてそう言った


類「えー?咲哉さんそんなこと一言も言ってなかったよ。席は早い者勝ちでしょ?」


類くんは笑顔で言った


快「お前ら必死だなー。俺は寝たいから一番後ろにするわ」


快くんは興味ないのか一番後ろの席に座った


ギャーギャー言い合ってるうちに静かに雪くんが結衣の後ろの席に座った


「あ、そこは…」


類「ちょっと!雪!そこは今、僕と翔で揉めてた席なんですけど?」


雪「そんなの関係ない。席は早い者勝ちなんでしょ?今、ここには誰も座ってなかった。僕はここの席がいいと思ったから座った。だから類に反対される権利はない」


雪くん説得のある言い方だな


類「~っでも!」


雪「ねぇ、結衣?結衣は僕が後ろだといや?」


類くんの言葉を無視して雪くんは私にそう聞いてきた


「嫌じゃないよ?」


誰が後ろでもいいんだけど


雪「結衣も嫌がってないし、もう諦めたら?席を立った類が悪い」


いや、立ったんじゃなくて立たされてたけどね


類「むぅ。翔のせいで結衣の後ろ取られたし。仕返しに翔の席は快のとなりね」
 

翔「はぁ?なんでそうなるんだよ?」


類「当たり前でしょ?僕が座ってたのに翔に立たされたせいで雪に取られたんだから。僕が結衣の後ろ斜めに座るのは当然でしょ?」


さすがに、これは翔くんも言い訳できないよね


結局、翔くんは快くんの横で


類くんは雪くんの横に座った