翔「その話は終わりにして、とにかく結衣の記憶が少し蘇ったのは確かだ」


類「そうだね。もしかしたら他の事をしたらまた少し思い出すかも」


快「他って喧嘩とか?暴走とか?それともパトロール?」


雪「…それは逆に怖がらせるだけ。むしろトラウマになる」


類「そうじゃなくて思い出の場所にいくとか、アルバムを見たりするってこと」


翔「確かにそれが一番かもな」


雪「…いつする?」


快「明日は結衣も俺らも学校だしなかなか日にち会わせるのも難しいよな」


類「学校違うから下校時間も違うだろうし、会うのはまた一週間後かな?」


ん?ちょっと待って?


「結衣とみんな学校違うの?」


翔「あ、あぁ。洸龍は一緒だけど俺らは違う学校に通ってるからな」


そうなんだ。てっきり学校は全員一緒だと思ってた


「学校が同じなら時間合わせられるのに」


結衣がそう呟くと


翔「学校が同じ…それだ!」


「え…?」


類「そうだよ!結衣ナイスアイデア!」


なになに!?どういうこと?


翔「早速お願いしてみるか」


話が全く見えない


雪「…何となく予想つくけど。とりあえず、この後どうするの?」


類「うーん…あ、結衣総長室見てみる?まだ見てなかったよね?」


そっかここでは結衣総長だったもんね


「うん。見てみようかな」


類くんに案内されて総長室に入った


「ここが結衣の部屋」


辺りを見渡しながらベットに座った瞬間


ズキッ


「うっ…!」


また…きた…



コンコン


『結衣ー。暴走の準備できたよ』


『りょーかい。じゃあ、行きますか』


『暴走かー。久しぶりだからワクワクするな』



これも記憶?


類「結衣、なんか思い出した?」


「たぶん。類くんが結衣のところに来て暴走にいくよみたいな会話してた」


類「それも記憶だよ。いつも暴走の時は僕が呼んでたからね」


そっか。これも記憶か


この調子ならすぐに思い出すかな?


翔「はい。お願いいたします。失礼します。みんなOK出たよ」


類「ほんと!?やったーー!」


雪「…さすが翔。話しつけるのが上手い」


快「なんかよくわかんねーけど、良いことなんだな‼」


何がOKだったんだろう?


翔「よし、じゃあ詳しくは明日な。類、家まで送ってくれるか?」


類「うん。結衣、行くよー」


「え?今日はもういいの?」


翔「あぁ。記憶も少し取り戻せたみたいだし、一度にたくさん思い出すのも脳に悪いみたいだからな」


「分かった。じゃあ、またね」


みんなに見送られながら結衣は倉庫を出て類くんのバイクに乗り家へ帰った