闇を抱える蝶と光輝く龍

【結衣said】

ー翌朝ー


「…んー…」


眩しさを感じて結衣は目を覚ました


見えたのは見慣れない天井だった


「あれ?ここどこだろう?」


えーっとたしか昨日は桐人くん達の倉庫に来て記憶を戻せそうって話しになってその後パーティーが始まって疲れたから少し上で休んでたら桐人くんが上に来てちょっと話してから…


ダメだ。その後の事覚えてない


ふと横を見ると


「え!?桐人くん!?」


なぜか桐人くんがベッドを背もたれのようによりかかって寝ていた


な、何で?ここで寝てるんだろう?


状況がよく分からずあたふたしていると


桐「ん…あ、結衣起きたんだ」


「う、うん。えっと…おはよう」


桐「はよ。よく眠れたか?」


「うん。あの、昨日上で話した後ってどうなった?」


もう覚えてないしここは早めに聞いといた方がいいよね


桐「やっぱり覚えてねぇか。あの後、結衣は誤って酒を飲んで酔ったから俺がここまで運んだんだよ」


「え!?ごめんね!重かったよね?」


結衣洸龍の総長になんてことさせてるの!?


落ち込みながらもそう言うと


桐「いや、お前軽すぎ。少しでも力入れたら壊れそうでビビったわ。今まで生きてこれたのが不思議なくらいだ」


これは…心配してるの?貶してるの?


どっちか分からずにどんな反応すればいいのか迷っていると


桐「つまり、俺が言いたいのはしっかり栄養をとれってこと。お前が食べ物を食べれないのは知ってるけど、せめて飲み物を野菜ジュースに変えるとかして栄養とらねぇと絶対倒れるから。分かったか?」


「食べ物が…食べれない?」


結衣そんなこと言ったっけ?


「桐人くん。食べ物なら食べれるよ?」


桐「…は?」


信じてないみたいだから昨日のパーティーで残った唐揚げを一つ食べた


「ね?」


桐「あ、あぁ。平気みたいだな」


ちょっと驚いてたけど信じてくれた


でも心配してくれて嬉しかった