「おい、何してる」


私は声を低くして言った


男1「あ？見ればわかんだろ？殴ってんの」


5人の内一人の男が言った


「ふーん。じゃあ俺も殴っていい？」


男2「なんだ、そういうことか。いいぜ。思う存分殴れ」


「じゃ、遠慮なく」


ﾊﾞｷｯ


私は5人組の内1人の男を殴った


男1「テメェ、何しやがる‼」


「だって思う存分殴っていいんだろ？」


男2「こいつ！お前ら殺るぞ」


すると5人は私を囲み一斉に殴り掛かってきた


こいつらバカだな


私は屈んだ


ﾋｭｯ


ﾊﾞｷｯ


ﾄﾞｺｯ


ﾄﾞｶｯ


ﾊﾞｺｯ


ﾎﾞｺｯ


ﾊﾞﾀﾝ


屈んだことによって5人の攻撃が向かいにいる人に当たり一斉に倒れた


なにもしてないのに弱すぎでしょ


「大丈夫か？」


男の子「は、はい。ありがとうございます！」


殴られていた男の子は私にお礼を言った


「礼はいい。それより、これからは気を付けろよ」


男の子「はい。分かりました」


「じゃあな」


私が路地裏から出ようとすると


男の子「待ってください。名前教えてもらえませんか？」


「…桜蝶(おうちょう)だ」


私はそう言い桜蝶の印である蝶の形をした淡いピンク色のピアスを見せた


男の子「お、桜蝶！？あなたが！？」


「？ あぁ」


なに驚いてるんだ？


男の子「俺、桜蝶に憧れてこの世界に入ったんです。だから桜蝶にあえて嬉しいです！」


「ﾌｯ、そうか」


こんな私に憧れる人もいるんだ。ちょっと嬉しいかも


「お前、名前は？」


男の子「俺の名前は智哉(ともや)です！」


智哉か


智哉「俺、桜蝶みたいに強くなれるようにもっと頑張ります！」


「そうか。それじゃあ、お前の名前覚えておくよ」


そう言って私は智哉に背を向け


「じゃあ、またな」


そう言い今度こそ路地裏を出た


自分に憧れて入ったね。私はそんな憧れる存在じゃないのに


私はそう思いながら卑怯なやつらを見つけては倒した


今日はこんなところかな


私は寮に帰り寝た