振り返る勇気なんてなくて、朝比奈さんに背中を向けたまま固まる。
何か適当な事を言ってはぐらかせばいいのに、肝心の言葉が浮かんでこない。
無意識に息を止めたまま、グッと唇を噛み締めていると。
「その態度、なんなの」
「……その態度って?」
「自分でも分かってるだろーが」
「――」
「あからさますぎて、すげー気分悪い」
一段と不機嫌そうな声でそう言われて、更に言葉が詰まる。
それでも、いつまでもこうしちゃいられないと思って、腕を掴まれたまま朝比奈さんに向き直った。
それでも、顔を見れるわけもなく俯いたまま自分のつま先を見つめた。
「言いたい事があるなら言えよ」
「――」
「あるんだろ。言いたい事」
私の腕を掴んで離さない手が熱い。
バクバクと心臓が早鐘のように鳴って、朝比奈さんにまで聞こえてしまいそうだ。
それでも、ぐっと唇に力を入れて顔を上げる。
すると、案の定不機嫌そうな朝比奈さんが私をじっと見つめていた。
何か適当な事を言ってはぐらかせばいいのに、肝心の言葉が浮かんでこない。
無意識に息を止めたまま、グッと唇を噛み締めていると。
「その態度、なんなの」
「……その態度って?」
「自分でも分かってるだろーが」
「――」
「あからさますぎて、すげー気分悪い」
一段と不機嫌そうな声でそう言われて、更に言葉が詰まる。
それでも、いつまでもこうしちゃいられないと思って、腕を掴まれたまま朝比奈さんに向き直った。
それでも、顔を見れるわけもなく俯いたまま自分のつま先を見つめた。
「言いたい事があるなら言えよ」
「――」
「あるんだろ。言いたい事」
私の腕を掴んで離さない手が熱い。
バクバクと心臓が早鐘のように鳴って、朝比奈さんにまで聞こえてしまいそうだ。
それでも、ぐっと唇に力を入れて顔を上げる。
すると、案の定不機嫌そうな朝比奈さんが私をじっと見つめていた。



