それから、私達は時間も忘れてペチャクチャと思い出話に花を咲かせた。
明るくてお喋りが大好きなたまちゃんとは話が尽きない。
「あ~! 志穂ちゃん家の菜の花綺麗~!」
「お母さんが植えていったの。もうすっかり春だね」
いつのまにか春も訪れて、庭の花々が鮮やかな花をつけだした。
暖かな日差しが縁側に座る私達に降り注いで、気持ちがいい。
ここに帰ってきた時は、まだ春前だったのに早いものだ。
今度桜が咲いたら近くの公園に花見に行こうと、たまちゃんと約束した。
そして、夕暮れが近づくにつれてお互い会話を終了させて、2人きりの女子会は解散。
もちろん互いの悩みは解決しなかったけど、話した事で少しスッキリしたように思う。
ちなみに、たまちゃんから貰ったアドバイスは『笑って吹き飛ばせ』だった。
◇
「ん~サッパリした」
ポカポカになった体をグイーンと天井に向かって伸ばす。
ゆっくり入浴を楽しんで、今日も一日お疲れ様、って状態だ。
冷蔵庫からお茶を取り出して、チラリと時計を見る。
もう少しで7時になるから、そろそろ自分の部屋に戻らなきゃ。
バッタリ顔でも合わせたら大変だ。



