「自分で両親のパン屋を潰したくないって言って、ここにいるんだけどね。だけど、時々思うよ。もっと、いろんな場所に行って、いろんな人と出会ったら、私の人生はもっと楽しいものになるのかなって」
「――」
「だけど、そう思うだけでいつも足踏みしてるだけ。気が付いたら、もう26になってた」
そう言って、ケラケラと可笑しそうに笑うたまちゃんだけど、少し寂しそうに見えた。
その姿を見て、自分だけ悩んでる気になっていた自分が馬鹿みたいに思えた。
「ねぇ、たまちゃん」
「ん~?」
「一緒に東京行く?」
「え~?」
「美味しいもの、沢山あるよ。日本だけじゃなくて、世界中の美味しいものが沢山。ここじゃ絶対食べれないものばっかりだよ」
「ふふ、また太っちゃうね」
「一緒に行こうよ」
「ふふ。ありがとう」
私の言葉に、たまちゃんはニコニコ笑うだけだった。
だけど、心は決まっているのかもしれない。
私と違って、たまちゃんはここが好きだから。
「いつか行ったら案内してね」
だから、そう言ったたまちゃんに私は何も言わずにニッコリと笑って頷いた。
「――」
「だけど、そう思うだけでいつも足踏みしてるだけ。気が付いたら、もう26になってた」
そう言って、ケラケラと可笑しそうに笑うたまちゃんだけど、少し寂しそうに見えた。
その姿を見て、自分だけ悩んでる気になっていた自分が馬鹿みたいに思えた。
「ねぇ、たまちゃん」
「ん~?」
「一緒に東京行く?」
「え~?」
「美味しいもの、沢山あるよ。日本だけじゃなくて、世界中の美味しいものが沢山。ここじゃ絶対食べれないものばっかりだよ」
「ふふ、また太っちゃうね」
「一緒に行こうよ」
「ふふ。ありがとう」
私の言葉に、たまちゃんはニコニコ笑うだけだった。
だけど、心は決まっているのかもしれない。
私と違って、たまちゃんはここが好きだから。
「いつか行ったら案内してね」
だから、そう言ったたまちゃんに私は何も言わずにニッコリと笑って頷いた。



