「さっき、会社の同期から電話があって。なんと、聞いてビックリ! その後輩と元カレが今度結婚するんですって!」


私との3年の思い出なんて、彼には薄っぺらいものだったの?

アッサリ捨てられるものだったの?

私はまだ、立ち止まったままなのに――。


いつから、私をいらなくなった?

いつから、私との将来を考えなくなった?

私に向けていた笑顔、全部嘘だったの?


「全部忘れたくて、人生をリセットしたくてここに来たのに。前に進んでないのは、私だけだった」


みんな前に進んでいるのに、私だけ置いてきぼり。

いつか追い越せなくなる気がして怖い。

忘れ去られそうで、怖い。


「ここに来れば、何か変わると思ったのに」


誰も私を知らない場所に行きたかった。

もう、恋も、仕事も、人間関係も、全部一度リセットしてやり直したかった。

それなのに、私は今もズルズルと昔に依存している。