◇
「むっかつく~っ!!」
キーッっと暴れながらそう言った私に、隣に座っている『たまちゃん』はケラケラと笑った。
そして『イライラした時は甘いもの』と言って、持ってきてくれていたお饅頭を一つ私に手渡した。
彼女、多磨 好美(たま よしみ)通称『たまちゃん』は私の幼馴染で、今も変わらずこの町に住んでいる。
両親が昔からパン屋さんをしていて、その店を潰したくないとかで生まれも育ちも、ここ。
化粧っ気のない色白の肌は大福みたいで、食べるのが大好きで、おっとりした性格のたまちゃん。
いつもニコニコしていて、陽だまりみたいな子。
私がこっちに帰ってきた事を知って、一番喜んでくれたんだ。
幼稚園から高校までずっと一緒だったのに、私がこの町から出てからというもの、一切連絡すら取っていなかった。
そんな薄情者な私なのに、再会してからも昔と変わらない様子でたまちゃんは接してくれた。
私は、もともと自分の事を話したりするのが苦手な性格だ。
だけど、昔からたまちゃんにだけは何でも話せた。
何でも受け止めてくれる優しさがあるたまちゃんだからこそ、自分の弱い部分も安心して見せる事ができたんだと思う。
久しぶりに再会してからも、それは変わらなかった。
今、この町で唯一の私の友達だ。
「むっかつく~っ!!」
キーッっと暴れながらそう言った私に、隣に座っている『たまちゃん』はケラケラと笑った。
そして『イライラした時は甘いもの』と言って、持ってきてくれていたお饅頭を一つ私に手渡した。
彼女、多磨 好美(たま よしみ)通称『たまちゃん』は私の幼馴染で、今も変わらずこの町に住んでいる。
両親が昔からパン屋さんをしていて、その店を潰したくないとかで生まれも育ちも、ここ。
化粧っ気のない色白の肌は大福みたいで、食べるのが大好きで、おっとりした性格のたまちゃん。
いつもニコニコしていて、陽だまりみたいな子。
私がこっちに帰ってきた事を知って、一番喜んでくれたんだ。
幼稚園から高校までずっと一緒だったのに、私がこの町から出てからというもの、一切連絡すら取っていなかった。
そんな薄情者な私なのに、再会してからも昔と変わらない様子でたまちゃんは接してくれた。
私は、もともと自分の事を話したりするのが苦手な性格だ。
だけど、昔からたまちゃんにだけは何でも話せた。
何でも受け止めてくれる優しさがあるたまちゃんだからこそ、自分の弱い部分も安心して見せる事ができたんだと思う。
久しぶりに再会してからも、それは変わらなかった。
今、この町で唯一の私の友達だ。



