守りたい人【完】(番外編完)







「志穂ちゃ~ん、今日も可愛いで~」


額に汗しながら畑仕事をする志穂ちゃんに、縁側に座りながらそう言う。

すると、少しだけ頬を赤らめながらも呆れた顔で俺を見た志穂ちゃんが唇を尖らせた。


「もう、鍛冶君そんな事ばっかり言ってないで、そこの蛇口捻って下さい!」

「はいよ~」

「ついでなんで、水撒き手伝ってください!」


よほど恥ずかしかったのか、照れ隠しのつもりでそう言った志穂ちゃんを見て笑みが零れる。

その表情のまま勢いよく起き上がって、ホースを持って畑に水を撒く。

そんな俺の隣では、せっせと志穂ちゃんが土をいじっていた。





――…あの日。

そのまま会社に電話をかけて、しばらく大阪を離れる事を伝えた。

幸い、俺の仕事はパソコンさえあれば、どこでも出来る仕事や。

何か緊急の事さえなければ、大袈裟に言えば海外にだっていれる。

顔を合わせての会議が必要なら、テレビ電話だってある。