「顔、真っ赤」
「――っ!! そういう事、いちいち言わないで下さいっ」
ふはっと噴出した朝比奈さんの手を払って、そっぽを向く。
すると、朝比奈さんはどこか自嘲気味に笑って口を開いた。
「やっと気づいたんだ」
静かに息を吐きながらそう言った朝比奈さんを横目に見つめる。
すると、両膝に体を預けて肘をついていた朝比奈さんが視線だけ私に向ける。
上目使いになったその姿が、信じられないくらい恰好良くて心臓がドクンと一度高鳴った。
そんな私の心の中を知るわけもなく、朝比奈さんは言葉を続けた。
「自分が今、一番守りたいのは誰かって」
「――」
「きっと初めから気づいていたけど、気づかないフリなのか、素直になれなかったのかは分からないけど、考えないようにしてた」
そう言って、苦笑いを浮かべた朝比奈さんは、どことなく悔しそうに頭を掻いた。
その姿を見て、首を傾げると。
「鍛冶に言われた」
「え?」
「素直になれって、怒られた」
そう言って、バツの悪そうに息を吐いた朝比奈さんを見て目を瞬く。
「――っ!! そういう事、いちいち言わないで下さいっ」
ふはっと噴出した朝比奈さんの手を払って、そっぽを向く。
すると、朝比奈さんはどこか自嘲気味に笑って口を開いた。
「やっと気づいたんだ」
静かに息を吐きながらそう言った朝比奈さんを横目に見つめる。
すると、両膝に体を預けて肘をついていた朝比奈さんが視線だけ私に向ける。
上目使いになったその姿が、信じられないくらい恰好良くて心臓がドクンと一度高鳴った。
そんな私の心の中を知るわけもなく、朝比奈さんは言葉を続けた。
「自分が今、一番守りたいのは誰かって」
「――」
「きっと初めから気づいていたけど、気づかないフリなのか、素直になれなかったのかは分からないけど、考えないようにしてた」
そう言って、苦笑いを浮かべた朝比奈さんは、どことなく悔しそうに頭を掻いた。
その姿を見て、首を傾げると。
「鍛冶に言われた」
「え?」
「素直になれって、怒られた」
そう言って、バツの悪そうに息を吐いた朝比奈さんを見て目を瞬く。



