「少し、よろしいですか」
呆然とその人の顔を見つめる私と鍛冶君に、遠慮気味でそう言った男性。
その言葉を聞いて我に返った私は、慌てて姿勢を正して座ってもらうように促す。
すると、その男性ははにかんだ笑顔でお辞儀した後、私達の前に腰かけた。
僅かな沈黙が私達を包む。
隣にいる鍛冶君は、この人が誰かは分かっていない様子だけど、何も言わずにその人の言葉を待っていた。
すると。
「朝比奈曹長の下宿先の方達だと、伺いました」
「あ、はい。私が下宿屋のオーナーで、姫野と申します。こちらが――」
「俺も朝比奈さんと同じで、志穂ちゃんの所にお世話になっている、鍛冶です」
「あ、申し遅れました。自分、朝比奈曹長の元部下の花井と申します」
私達が名乗ると、その人は姿勢を正して慌てて頭を下げて自分の名前を告げた。
年は私と同じくらいだろうか。
キリっとした目が印象的な自衛官だった。
呆然とその人の顔を見つめる私と鍛冶君に、遠慮気味でそう言った男性。
その言葉を聞いて我に返った私は、慌てて姿勢を正して座ってもらうように促す。
すると、その男性ははにかんだ笑顔でお辞儀した後、私達の前に腰かけた。
僅かな沈黙が私達を包む。
隣にいる鍛冶君は、この人が誰かは分かっていない様子だけど、何も言わずにその人の言葉を待っていた。
すると。
「朝比奈曹長の下宿先の方達だと、伺いました」
「あ、はい。私が下宿屋のオーナーで、姫野と申します。こちらが――」
「俺も朝比奈さんと同じで、志穂ちゃんの所にお世話になっている、鍛冶です」
「あ、申し遅れました。自分、朝比奈曹長の元部下の花井と申します」
私達が名乗ると、その人は姿勢を正して慌てて頭を下げて自分の名前を告げた。
年は私と同じくらいだろうか。
キリっとした目が印象的な自衛官だった。



