守りたい人【完】(番外編完)

その姿に大丈夫だと小さく微笑みかけると、下ろすぞ、と前から声がかかった。

すると、ゆっくりと地面に下ろされて床に足がついた。


「朝比奈さん、、大丈夫ですか!? すいません、おぶってもらってっ」

「大丈夫だったか」

「え?」

「怪我してないか」


はぁっと安堵なのか何なのか息をついた朝比奈さんが、濡れた髪の間から私を見つめてそう言う。

その優しさに、胸が締め付けられて泣きそうになる。


「私は大丈夫です。朝比奈さんは」

「問題ない」

「よかった……。鍛冶君も怪我はない? 荷物、持ってもらってありがとうございます」

「ええんや。みんな無事着いて良かったなぁ」


水をたっぷり含んだリュックを下ろした鍛冶君が、大きく息を吐いてそう言った。

慌てて駆け寄って怪我がないか見るが、大丈夫だとケラケラ笑われた。