「乗れっ」
突然そう言って、私の前で背中を向けて屈みこんだ朝比奈さん。
その恰好は、おんぶをする恰好で一瞬目を瞬いた。
「で、でも」
「いいから乗れ! 鍛冶、荷物は任せたぞ」
「分かった。ほら、志穂ちゃん、乗って」
躊躇する私の背を押して、鍛冶君が朝比奈さんの背に乗るように催促した。
きっと、私が怯えているのを2人は感じ取ったのだろう。
申し訳ないと思いつつも、その言葉に甘えて朝比奈さんの背に乗る。
すると、ひょいっとそのまま、おぶられる格好になった。
「しっかり掴まってろよ!」
「は、はい!」
「懐中電灯はお前に任せた」
「分かりました!」
朝比奈さんの持っていた懐中電灯を受け取って足元を照らす。
後ろを振り向けば、私達3人ぶんの荷物を持った鍛冶君がいた。



