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「なるほどねぇ~そんな事があったんだ~」
のんびりとした、たまちゃんの声が見渡す限りの田園風景に溶けていく。
ブチブチと足元の雑草を抜いていた私は何度目かの大きな溜息を吐いた。
すると、隣に座っていたたまちゃんが優しく微笑んで、同じようにブチブチと雑草を抜き始めた。
「ハプニング続きだね」
「楽しいハプニングならいいけどさ~全く楽しくない」
「でも、朝比奈さんのそれは完全なる勘違いじゃない?」
「そうだけど、私の話になんて耳貸してくれないよ」
あれから、何日か経つけど相変わらず朝比奈さんとはあんな感じ。
露骨に避けられて、返される返事は素っ気無いものばかり。
鍛冶君にも心配されたけど、大丈夫しか言えなかった。
まぁ、全然大丈夫なんかじゃないんだけど。
「はぁ……」
猛烈にネガティブモードの私は暇さえあれば溜息の嵐。
更に状況も悪くなって、もはや改善の余地なし。
家のリフォームも、町興しの企画も止まったままだ。



