守りたい人【完】(番外編完)


「遠慮せんと、何でも話してみ?」


頬杖をつきながら優しくそう言った鍛冶君を見つめながら、グッと拳を握る。

本当に鍛冶君にこんな事相談していいのか迷うけど、どうしても誰かに聞いてほしかった。


「……朝比奈さんに」

「ん」

「避けられてて。――…理由も、分からなくて」

「――」

「どうしたら、いいんですかね」


まるで溜まった膿を吐き出すように、そう話す。

モヤモヤとした気持ちが、心の中をグチャグチャにかき回す。

こんな気持ち初めてで、一体どうしたらいいのか分からない。


訳の分からない感情にさいなまれて、ぐっと俯いたまま拳を握る。

すると、隣にいた鍛冶君は、はぁっと大きな溜息を吐いた。

え? と思って隣を見ると、酷く呆れた顔でこちらを見つめる鍛冶君がいた。


「なんや、似た者同士な2人やなぁ」

「え?」

「2人とも意地っ張りで、強がりで、自分の殻に籠って。あ~も~じれったいわ~」


そう言って、ビールを一気に煽った鍛冶君は、ドンっと勢いよく缶をテーブルに置いた。

そして、目を丸くする私に向かって一気に口を開いた。