守りたい人【完】(番外編完)


あからさまに無視された事で、少なからずショックを受ける。

まるで、初めて出会った頃みたいに拒絶された気がした。


「どうしたんだろ……」


小さくそう呟いて、朝比奈さんが去っていった方を見つめる。

さっきまでは普通にみんなで朝食を食べていたのに。

普通に喋っていたのに――。


「私、何か言っちゃいけない事言ったのかな」


ザワザワと胸の奥がざわめく。

本当は今すぐにでも駆け寄って訳を聞きたけど、そんな度胸もなかった。


はぁっと深い溜息を吐いて、朝比奈さんが直してくれたベンチに力なく腰掛ける。

今日帰ってきたら、もう一度話そう。

きっと、今は機嫌が悪かっただけかもしれないし。

それか疲れているだけかもしれない。

うん、そうに決まってる。

そう自分の中で折り合いをつけて、再び洗濯物を干しに向かった。




――…それでも、朝比奈さんはその後も私とまともに口をきいてくれなかった。