「へぇ~楽しい人なんだねぇ~、年は?」
「朝比奈さんと同じで28歳みたいだよ?」
「私達の2つ上かぁ~。貴重だよね、この町にそんな若い男の人が2人もいるのって!」
ふふっと嬉しそうに笑ったたまちゃんは、ゴロリと横になって大きく背伸びをした。
真っ白な大福みたいな肌が、ニッコリと持ち上がる。
「そういえば、近所でも噂になってたよ!」
「噂?」
「あの姫野荘にいる若い男2人を、志穂ちゃんが世話してるって」
「え~」
「私は1人しかいないよ~って言ってたけど、おばちゃん達の方が物知りだったね」
そう言ってケラケラ笑うたまちゃんの言葉を聞いて、げんなりする。
相変わらず、この小さな町の噂話の浸透の速さには溜息が出る。
近所のおばちゃん達は、他人の事に興味津々。
何か少しでも変わった事があれば、それを面白おかしく近所の友達に言って回っている。
だから、私が高校の時に彼氏に家まで送ってもらった時なんて、翌日には町中の人が知っていたくらいだ。
私は昔からそれが嫌で、この町を出た。
少しは変わったかと思ったけど、相変わらずのようだ。



