「あ〜、ももちゃん!!こっちこっち!」


ゲートに着くと、わたしたちを見つけた唯乃さんが手を振っていた。

唯乃さんらしい可愛らしい格好……。白のレースのワンピースに靴は赤色のチェックのヒールがあるサンダル。


「遅いから道に迷ったかと思っちゃったよ?無事に合流できてよかったぁ」


はしゃぐ唯乃さんの隣には……いつもと変わらない天ヶ瀬くんがいた。


ただ、いつも制服姿しか見ていないから私服姿を見て、新鮮だと思ったと同時に、ドキッとしてしまった自分をどうにかしてほしい。


「あ、そ〜だ!ももちゃんの彼氏さん?お名前知らないから教えてほしいなぁ」


妙に彼氏ってワードを強調されたのは気のせい?


「……あ、えっと愁桃です」

わたしが紹介すると、愁桃は軽く首を下げていた。