「あの、お、お姉ちゃん。なんていうかその、私が以前住んでいた部屋を見たいの。お姉ちゃんは反対かな?」

私は姉に聞いてみた。

「そうねー。私は見た方がいいと思うわよ。お母さん、あの部屋って、半年前のまま?」

姉は母の方を見た。
母は、あんまり乗り気じゃないような表情を見せて、立ち上がった。
そして、台所の横にある小さな棚から何かを取り出した。

「あんまり行ってほしくないんだけど…。あかりのためだもんね…。」

母は、不安そうな表情を浮かべた。