大きな白い布袋をもっているかな、



それに、この中に入っているものを配ると考えたら2ヶ月遅れのサンタさんと考えてもおかしくはない、かな?




「そんなサンタさんから後でチョコあげるねっ」




ふはっと吹き出しながら上履きに履き替えてよいしょっと荷物を持ち直す。




何十個と入ったタルトを肩にかけるのは意外と疲れる。



重いし。



そして余計に重いと感じさせるのは、この小さな紙袋。




「はぁ、」




せっかく、知夏(ちか)がこれ作れば?って言ってくれたのに。



せっかく、勇気を出して作ったのに。




ちらり、と隣のクラスの靴箱で靴を履き替えている雨水くんに目を向ける。




「はぁ」




もう一度だけため息をつくと、雨水くんき気が付かれないように一人で次教室へと向かった。