『安西と雨水が付き合っている。』



という、噂。




今なら違うよーっ!と笑い飛ばせるのだろうか。



当時中学3年生だった私はただワタワタ否定することしか出来なかった。




だけど、その様子をみんなが『付き合っている』と受け取ったようで。





最終的には、いじめにまで発展した。




本当にくだらない、けど。



当時本当に辛くて。




椋はいつも『どうした?』『無理すんな』と声をかけてくれたのに、それすらも信じられなくなっていて。



「ごめん、む、…雨水くんとは、距離を置きたい。」




この言葉で自分から離れることに決めた。