これはきっと恋じゃない。






嫌な考えが頭をよぎる。





もしかして…


無視?





扉の隙間からは光が漏れている。





多分…いや、絶対、部屋にいる。






部屋にいるのにわざと無視しているの?





そう思ったら、だんだん腹が立ってきた。






こっちはここまでどんな思いで来たと思ってるわけ?






気まずいと思いながらも、勇気振り絞ってあんたのためにここまで来たのに…







もうここまで来たら戻れない。





引き返したら、私の頑張り全てが無駄になるような気がする…





その時の私の行動は、半ば、意地みたいなものだった。





ドアノブに手をかけ、ゆっくりと扉を開く。